中国江南六朝の考古学研究

中国江南六朝の考古学研究

作者:藤井康隆 著

出版社:六一書房

出版年:2014-11

ISBN:9784864450522

所属分类:行业好书

书刊介绍

内容简介

http://www.book61.co.jp/book.php/N51040

【内容】

3世紀から6世紀末にかけて、中国において諸民族が割拠し、同時に南北の地域社会が拮抗した、魏晋南北朝時代。この時代に長江流域以南を統治した江南六朝は、異民族に追われて中国古来の都が位置する中原の地を失った漢民族が樹立した政権である。しかし他方で、中国内外の文化や国際秩序に少なからぬ影響をもたらしていた。

本書では、南方社会の立場から、江南六朝が史上初めて南方に現れた「正統」の中国王朝であることに注目する。江南六朝は周辺の地にありながらどのようにして中国王朝たりえたのか、六朝文化における南方の在地性、そして南方社会の歴史的意義とはどのようなものか。近年急速に進む発掘調査と著者自身の現地調査の成果を踏まえ、南北の皇帝陵墓と金属工芸を考古学的に分析・比較し、南方社会の結実としての江南六朝の特徴を浮き上がらせる。(早稲田大学博士論文に加筆刊行)

作品目录

【目 次】
序 章 中国の南と北
第Ⅰ部 南北朝陵墓の世界
はじめに
第1章 江南六朝の帝王陵墓
はじめに
第1節 東呉の帝陵と皇族墓
第2節 東晋の帝陵
第3節 南朝の帝陵と皇族墓
第4節 江南六朝陵墓の特徴
第2章 華北中原の陵墓とその特徴
第1節 曹魏・西晋の陵墓
第2節 北魏の帝陵
第3節 東魏・北斉の帝陵
第4節 西魏・北周の帝陵
第3章 陵墓の外部空間
第1節 江南六朝墓の墓室外空間の特徴
第2節 南北の陵墓の外部空間
小 結
第4章 東晋南北朝墓の墓室空間
第1節 東晋南朝墓の墓室形式の問題点
第2節 凸形墓の出現背景にかんする再検証
第3節 墓室の性格と空間概念
第4節 東晋南朝の墓室空間
第5節 十六国北朝の墓主画像
第6節 墓主をめぐる墓室空間の構造
小 結
第Ⅱ部 晋式帯金具の研究
第5章 晋式帯金具の研究史
第1節 「晋式帯金具」の発見と名称
第2節 晋式帯金具の性格
第3節 晋式帯金具の製作地と製作動向
第4節 材質と古代科学技術史をめぐる論争
第6章 晋式帯金具の製作動向
はじめに
第1節 晋式帯金具の部分名称
第2節 晋式帯金具の文様
第3節 晋式帯金具の製作技術
第4節 晋式帯金具の編年
第5節 晋式帯金具の製作動向
小 結
第7章 三燕の帯金具をめぐる問題
はじめに
第1節 中国東北部の帯金具概観
第2節 三燕における帯金具の新例
第3節 遼寧における帯金具の変遷
小 結
第8章 晋式帯金具の造形意匠と思想規範
はじめに
第1節 新資料の紹介
第2節 晋式帯金具における二つの様相
第3節 晋式帯金具の受容と展開―遼寧の様相から
第4節 晋式帯金具の思想的規範
小 結
第9章 晋式帯金具の成立背景
はじめに
第1節 東呉薛秋墓の概要
第2節 東呉薛秋墓出土帯金具の特徴
第3節 東呉薛秋墓帯金具と晋式帯金具
第4節 晋式帯金具の諸系統と製作動向
第5節 晋式帯金具の拡散とその背景
第Ⅲ部 両晋南北朝の金属工芸
第10章 六朝の「龍」の造形について
はじめに
第1節 六朝期の「龍」三例
第2節 「龍」の図像の造形と表現
第3節 「龍」の造形と文物の広がり
小 結
第11章 5世紀の日本出土帯金具と中国
第1節 5世紀の金属工芸と帯金具
第2節 製作技法の概要
第3節 5世紀における日本出土帯金具の製作地
小 結
第12章 中国南朝前期の金属工芸
第1節 六朝金属工芸にかんする問題の所在
第2節 中国南朝前期の金工
第3節 中国南朝前期の金工技術と生産
第13章 東晋南朝の金属工芸と十六国
はじめに
第1節 東晋南朝の金属工芸の動向
第2節 晋式帯金具の展開
第3節 文冠飾の模倣
第4節 東晋の金属工芸の波及
結 語
ま と め
結論と課題
· · · · · ·

作者简介

【著者略歴】

藤井 康隆(ふじい やすたか)

1975年 広島県生まれ,大阪府吹田市出身

1998年 早稲田大学第一文学部文学科中国文学専修卒業

2013年 早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程人文科学専攻考古学コース修了、博士(文学)

2000年より名古屋市見晴台考古資料館学芸員,名古屋市教育委員会生涯学習部文化財保護室学芸員を経て

現在 名古屋市博物館学芸課学芸員

(主要論文)

「晋式帯金具の成立背景」(『古代文化』第65巻第1号,公益財団法人古代学協会,2013年)

「關於南北朝陵墓喪葬空間的構思和設計」(『第四屆中國中古史青年學者國際研討會會議論文集』,台湾大学歴史学系ほか,2010年)など。

精彩摘录

当代中国有南北两个中心,一个是以上海为代表的南方经济都市,一个是位于华北地区的政治都市,即首都北京。上海因其高度的经济发展与领先的时尚文化,以及浓厚的国际色彩而呈现出现代社会的繁华,北京虽缺乏这种繁华,却显示出了严肃而安稳的威严。人的气质也不一样。一般认为南方人崇尚华美,追求时尚,有着较强的海外志向,语言表达也阔达机敏,与政治之间总有一层隔阂,而北方人虽然朴实严谨,但喜欢议论政治。近代中国思想家、文豪鲁迅也曾撰有《北人与南人》一文,在叙述南北历史发展轨迹的同时,列举北方人与南方人的各种性格差异,论其长短,认为兼具南北方气质的才是最优秀的人,并且认为“这是中国人的一种小小的自新之路”。然而有意思的是,鲁迅在此笔锋一转,作为文章的结尾,认为做文章的多是南方人,北方却受了影响。他观察到“北京的报纸上,油嘴滑舌、吞吞吐吐、顾影自怜的文字”要比六七年前多多了,并揶揄道:“这倘和北方固有的‘贫嘴’一结婚,产生出来的一定是一种不祥的新劣种”。从中不难看出,在出生于浙江绍兴的鲁迅心里,有着一种“南人”的自我标榜。南人、北人的自我意识,非常明显地扎根于人们的心里,这一点非常有趣。中国南北方的差异,其实不止于城市的面貌和人的气质,正像“南船北马”所反映出来的那样,在气候、产业、自然地理地貌、历史文化等诸多方面都有明显的差异。基于这些因素,南北之间形成了鲜明的地域特征,而分割南北方的自然地理界线就是西部的秦岭与东部的淮河。就南方而言,其自然条件尤其重要。温暖湿润的气候,长江、淮河以及难以计数的大小河川,构成了四通八达的水上交通网络;水与肥沃的土地、茂密的森林,共同催生了优越的自然环境。以这样的自然环境为背景,作为中国历史上的南方特色之一,可以列举的就是江南吴越地区高度发达的经济和文化。这里既有适合水稻种植的肥沃耕地,又...

——引自章节:序章中国的南与北1

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